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多職種連携が必要な理由は?医療・介護チームプレーのポイント解説《Column vol.49》

多職種連携が必要な理由は?医療・介護チームプレーのポイント解説《Column vol.49》

「医療・介護現場のチームプレーが難しい」「サービスの質を上げていきたいけど、他職種連携がうまくいかない」と悩んでいる人もいるのではないでしょうか。

多職種でうまく連携できないままでは、サービスの質は上がらず、患者様やご利用者様にも迷惑をかけてしまう恐れがあります。

この記事では、多職種連携が必要な理由や、連携をするうえで大切なポイント、注意点などを解説していきます。

記事を読めば、多職種連携の大切なポイントがわかり、より質の高い介護サービスの提供ができるようになるでしょう。

多職種連携とは

多職種連携とは、さまざまな職種のスタッフがそれぞれの専門性を活かし、チームとして連携しながら質の高い治療や介護ケアを進めていくことです。

一人の患者様、またはご利用者様をチームで多角的にサポートしていきます。
医療・介護サービスで連携する主な職種は以下です。

  • ・医師
  • ・看護師
  • ・理学療法士
  • ・作業療法士
  • ・言語聴覚士
  • ・管理栄養士
  • ・薬剤師
  • ・社会福祉士
  • ・ケアマネージャー

さまざまな職種のスタッフが協力し合い、患者様・ご利用者様の生活の質向上・維持を目指してケアに取り組んでいきます。

医療・介護現場で多職種で情報共有をし合いながら、患者様・ご利用者様の生活サポートをします。

多職種連携が必要な理由3つ


多職種連携はなぜ医療・介護現場に重要と言われているのでしょうか。
ここからは、多職種連携が必要な理由を3つ紹介していきます。

さまざまな課題を協力しながら解決していくため

昨今、医療・介護のニーズは高まっており、患者様やご利用者様の生活上の課題も多様化しています。

医療・介護現場におけるさまざまな課題は、一つの職種だけで解決するのは困難であることが多く、チームプレーとして乗り越える必要があります。

患者様・ご利用者様に関するさまざまな課題を、各専門性を活かしながら、解決していけることが理想的です。

多角的な視点からニーズに向き合っていくため

各職種により、専門性が異なるため、視点や意見は違います。

一つのニーズや課題に対し、さまざまな視点を持つことで、より多くの改善案を出すことができます。

また、関わるスタッフが複数人いることで、偏った意見に集中しにくく、多角的な視点でニーズ・課題に向き合うことができるのが他職種連携のメリットです。

それぞれの専門性により質の高いサービスを提供していくため

医療・介護現場で働くそれぞれの職種は、全て各専門性を持ったプロフェッショナルです。

各専門性を持った他職種が集結し、力を合わせることでより質の高いサービスが提供できます。

また、他職種と意見交換することで、今まで知らなかった知識も増え、お互いにスキルアップにつなげることが可能です。

多職種連携をするうえで大切なポイント3つ


それぞれの職種がチームとなり連携をするうえでは、大切なポイントが3つあります。
ここからは、他職種連携をするうえで大切なポイントを解説していきます。

情報共有を徹底する

多職種連携には情報共有が欠かせません。情報共有ができていないと、ケアの方針にズレが生じ、患者様・ご利用者様が不利益を被ることになります。

些細なことも必ず他職種のスタッフに共有するようにしましょう。

情報共有が上手くいっていないと感じたときには、伝達方法の改善が必要かもしれません。

お互いを尊重する

医療・介護の円滑なチームプレーを目指すためにも、お互いの専門性を尊重することが大切です。お互いに尊重し合えない場合、関係がギスギスし、円滑な連携ができなくなってしまうためです。

例えば、他職種からの意見に納得できなかった場合は、まず、反論するのではなく、「なぜその意見になったのか」を考えるようにしましょう。

各職種によって専門性も違えば、それによる視点や意見も異なります。

自分と違う視点や意見を多角的に捉えられるようになると、よりコミュニケーションがうまくいきます。

自分の専門性を高める

自分の専門性を高めていくことも大切です。

個々の専門性が高いほど、連携することでより質の良いサービスを提供できるようになります。

他職種のスタッフに信頼してもらえるような知識や技術などを、今後も身につけていけると良いでしょう。

多職種連携をするうえでの注意点

多職種連携は医療・介護業界に必要不可欠であることは、記事内で少し紹介してきました。
医療・介護現場の多職種連携に取り組むうえで気を付けたい点もあります。

そこで、ここからは多職種連携をするうえでの注意点を2つ解説していきます。

意見を一致させてから患者様・ご利用者様に伝える

気を付けなければいけないのは、色々な意見で患者様・ご利用者様を振り回さないということです。

ありがちなのが、各職種によって意見が異なるということです。

意見が割れたままの状態で、それぞれが患者様・ご利用者様にそれを伝えてしまえば、当然混乱させてしまいます。

困るのは患者様・ご利用者様ですので、意見が一致しない場合は、一度持ち帰り話し合った後、意見をまとめて本人に伝えるようにしましょう。

他の職種の視点や役割を理解する

多職種連携の際には、他の職種の視点や役割を理解する努力が大切です。

自分の価値観と違うからといって、他職種の視点や意見を否定しては、良いチームプレーは発揮できなくなります。

専門性の違いにより、視点や意見が異なることも多くあります。

意見がぶつかったときには、頭ごなしに否定するのではなく、相手の専門性による価値観や視点を受け入れる姿勢を持つのも大切です。

まとめ

医療・介護現場において、チームプレーとして多職種連携を実施していくことでより患者様・ご利用者様に質の高いサービスを提供できるようになります。

多職種連携は難しいことも多いですが、お互いを尊重したり、こまめにコミュニケーションを取ったりして、より良い形で協力し合えることが大切です。

多職種連携がうまくいかないと思ったときには、記事を参考に情報共有の方法などの改善を提案してみることをおすすめします。

また、株式会社Magic Shieldsでは、2024年8月7日に看護管理職の皆様と共に多職種チームの運営について考えるWEBセミナーを実施いたしました。

「新たに多職種チームの立ち上げを任されたが何をしたらよいかわからない」と悩む方におすすめの内容が詰まったセミナーとなっています。

多職種連携について改めて考え、チーム全体でサービスの質向上を目指していきましょう!

この記事を監修しました

中村 亜美

中村 亜美 / 介護福祉士・フリーライター

専門学校の卒業と同時に介護福祉士を取得し、そこから計12年程、特別養護老人ホームで介護スタッフとして勤務。現在は、フリーライターとして、在宅介護者や介護スタッフ、事業者向けのコラムなどを執筆している。(株)Magic Shieldsのコラムでは、介護施設内の課題解決などに着目し、経験を踏まえながらわかりやすい記事の作成を目指している。

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